強面の子宝不妊カウンセラー梅安です。
先日ご来店されたお客様が「私は先生のブログ記事はほとんど読みましたが、排卵の頃に出るおりもの(頸管粘液)についてはよくわからなかったので機会があったらぜひ書いてください」とリクエストがありました。
今回は、排卵期のオリモノ(頸管粘液)について書きたいと思います。
まず女性ホルモンについて復習。
2種類ありましたよね。低温期は主にE2エストロゲン、高温期に体温を上げるホルモンはP4プロゲステロン。
排卵直前までピークを迎えるのはE2エストロゲンの方です。
このE2エストロゲンの作用は数百あるといわれておりますが、生理周期の時だけをピックアップ
1.子宮内膜の増殖(厚くする)
2.排卵期特有の頸管粘液(オリモノ)の分泌
排卵期の時だけは「弱アルカリ性」となります。それは、排卵期前後は酸性を保ち外部からのウィルスや菌などの侵入を防いでいるから。
その酸性の環境で射精したとしても、子宮頸部から先に精子が泳ぐ前に精子は死んでしまいます。
妊娠のために排卵期特有のアルカリ性の精子が子宮頸部から分泌され、子宮内、そしてその先の卵管膨大部(受精の場)まで親和性が保たれるので精子が辿り着くことができるのです。
だから、ご相談時にしつこいほど「排卵期のオリモノは3日以上ありますか?」「今周期のオリモノは?」「ノビオリありました?」など伺います。
排卵期特有のオリモノ(子宮頸管粘液)は卵巣が元気であるのが前提。元気な卵胞が育っており同時進行でE2エストロゲンが必要な量だけ分泌されるのです。
正常な子宮頸管粘液(オリモノ)は元気な卵巣のバロメーターでもあるのです。
排卵の頃のおりものは、一番多くなった時が排卵と思われている方が多いのですが、実際の排卵は、おりものが多くなった日の翌々日あたり、むしろ、おりものの量がピークを過ぎて少なくなった頃ではないでしょうか。
世界共通事項(白人も有色人種も一緒)なのですが、排卵日をゼロとしてー2日目の頸管粘液がその生理周期で一番多い頃とされております。
不妊相談にお越し下さる方のうち、クリニック等通院中の方はエコーによる卵胞チェックと排卵後の確認をされています。
オリモノと排卵の関係を伺うと、大半の方はオリモノが一番多いと自覚した日から2日あたりが排卵日だったとのことです。
排卵については、できれば病院でのエコー検査を受けること、基礎体温を毎日つけるようお勧めしております。
通院されていない方々には、自分にしかわからない排卵期特有のオリモノ、排卵検査薬(LHチェッカー)、基礎体温測定の三つを総合して、排卵日をご自分で予測することをお勧めしています。
オリモノ(頸管粘液)に関して、一番多くなった日の翌々日あたり、排卵検査薬については、一番反応が濃くなった日の翌日、または翌々日が排卵日となるようです。
アプリなど基礎体温表に「一番体温が下降した日が排卵日」とありますが、下降する前や、上昇している途中、上昇してから排卵ということもあります。
人それぞれなんですよね。
私は、排卵期特有のオリモノ、排卵検査薬、基礎体温表の三つを総合して排卵日を考えていただくことをおすすめしています。
不妊治療がきっかけで夫婦生活が排卵期に縛られるカップルも少なくありません。
精子は旦那さんが元気がない時でも最低48時間は射精されてから生きております(卵管膨大部で)。
それに対して、排卵された卵子は14時間と短い説もあります。昔は24時間説とか?
精子と比べ、卵子の生存時間はとても短いです。
排卵期だけのタイミングにならず、前倒しとダメ押しで確実に受精にこぎつけてください。
1日~2日おきの夫婦生活が有効です。
【この記事を書いた人】
創業明治34年 漢方薬の西山薬局
代表取締役社長 西條信義(梅安先生)
不妊カウンセラー、国際中医専門員、鍼灸師
漢方薬と鍼灸の二刀流でケアしております
趣味はバイクツーリング、焚き火、珈琲