本日のテーマは私達夫婦も悩んだこと。
最近、不妊症の方々に多いのが第二子不妊(2人目不妊)についてです。
結婚後1人目の子供はすぐに自然妊娠。しかし、その後2~3年、5年、長い方では約10年、まったく妊娠の兆候がなく、二人目が授からないご夫婦が多いのはなぜでしょうか。
アナタのお知り合いにもいっらしゃいませんか?
3つの理由があるとボクは思います。
【一つ目の理由】産後の肥立ち
奥様が産後の体の養生ができていなくて体が回復していないということ。
昔からお産自体は病気ではないのですが女性の体にとっては大きな負担がかかります。
漢方の本場中国では「産後100日」という言葉があり、100日間はお母さんも赤ちゃんも外出を控え(感染予防)、栄養を充分にとって体と心と子宮環境が戻るように養生します。
漢方医学の教えは一人っ子政策を実施していた時代(1979~2014年)も変わりありませんでした。
【二つ目の理由】健康に留意していない
健康診断の結果は異常なし、月経周期にも異常がない(生理痛は棚上げ)。
でも二人目が授からないというのです。
このような方に、漢方相談では以前の月経血と現在の月経血の様子や生理痛について伺い、ご本人に比較していただくことにしています。
すると、サラサラとして鮮血であったものが、最近はドロドロとして大・小の塊やレバー状の血塊を伴っている方々が多く、経血の量が少ない方が大半なのです。
生理痛は根本から治そうとせず、鎮痛剤を飲んでしのぐ方も多いです。
鎮痛剤を使うだけでは、病巣や体質は変わらないのです。
こういった経血や痛みは瘀血(おけつ)という状態です。
新鮮な血液が子宮内に集まっていない、ということになります。
生理の時に経血が粘滞しており、色が暗くて大・小の塊やレバー状の血塊がゴロっと出る。
出血前の高温期は子宮内膜環境があまり良くなかったとイメージできませんか?
だから子宮内膜が出血する時(生理時)に排出しづらくて痛みを生じるのです。
この状態を棚上げしていては厚く弾力性のある子宮内膜を保てないので、受精卵も安心して着床できないのです。
【3つ目の理由】セックスレス
説明不要ですね。
二人目不妊に漢方薬の効果を高める四項目
ご夫婦どちらかが35歳を過ぎれば加齢が大きな壁となります。
しかし、二人目不妊も漢方薬が有効なのでお試しください。
不妊症のご相談に来られる方にはお薬の服用とともに、効果を高めるために次の項目をお願いしております。
1.足腰を冷やさない
なかなか妊娠されない方、現在不妊治療中の方々は足腰の冷える方が非常に多いものです。
この冷えは、子宮や卵巣宮がある骨盤内の血行を悪化させることにつながります。
寒さ対策はもちろん、筋肉をつけましょう。
2.冷飲過食は厳禁
口にするものはなるべく火を通して食べるように。
冷蔵庫から出したお茶をすぐ飲まないように(常温に慣れる)。
冷たい飲みものや生ものを食べ過ぎないことです。
理由は内臓から体を冷やしてしまうから。
その結果、深部体温まで下がってしまうのです。
3.お酒は少量で
お酒大好きな旦那様、飲酒は週に一度にするべきです。
飲酒で体温が上がり、精巣内の精子は運動率が下がります。
二日酔いになれば体の活力となる精を消耗。
精子も二日酔いで直進できず、受精率も悪くなります。
4.夫婦仲良く(喧嘩しない)
精神的ストレスは体の中の内分泌系(ホルモンの分泌)を妨げます。
女性はホルモンバランスが崩れ、育卵に支障をきたします。
時に無排卵性月経や無月経を引き起こすこともあります。
また男性ではEDにもなりやすい。
子宝に恵まれるために皆さん不妊症治療を頑張っております。
不妊症はご夫婦のどちらか一方の責任ではないとお考え下さい。
良い受精卵にならないのは、お二人の責任とボクは考えます。
受精卵の半分は奥様の遺伝子、もう半分は旦那様の遺伝子です。
受精した時に性別が決まり、それ以前のお二人の健康状態が最後まで生命活動を営み無事に生まれてくることができるか関係しております。
漢方薬だけでなく健康食品やサプリメントの服用とともに、日常生活の面でも二人の協力が必要なのです。
【この記事を書いた人】
創業明治34年 漢方薬の西山薬局
代表取締役社長 西條信義(梅安先生)
不妊カウンセラー、国際中医専門員、鍼灸師
漢方薬と鍼灸の二刀流でケアしております
趣味はバイクツーリング、焚き火、珈琲