
今から5年位前?のお話しです。
当時、某国立大の学生さんだったお客様が初来店(鍼灸院に)
初回のカウンセリングでは、月経不順、生理痛、不眠・・・などなど不定愁訴も多いこと・・・。
アンタ、本当に医療系の学生さんなんですか?!ってツッコミたかったくらい。
それ以前に2年前から無排卵状態。
病院で黄体ホルモンが処方されていました。
春に受ける国家試験がストレスだって言っていた。
それが終わるとウソみたいに体調は戻ると思うけど。
まだ夏が終わったばかりだっていうのに、手足とお腹が冷たいって・・・。
「ちゃんと食べてるの?」
「え?あ、いえ・・・」
中医学でいうと元気の気と血液が足りない「気血両虚」タイプ。
それにしても、今の若い人は「痩せ」が多い。
BMI=20以下でも「まだ痩せたい」って言う。
しかしそれは、危険である。
何故なら、体脂肪が少なすぎて、女性ホルモンを作れなくて様々な不調が出やすい。
性ホルモンの原料として、体脂肪やコレステロールもある程度必要だから。
初回の鍼灸施術が終わった時に、長期化しそうな症状だし針灸治療も週1~2回だとお金かかるし今後どうします?って聞くと
「親に面倒かけたくないので自分の小遣いでやりくりします」とのこと。
えらいよね。
だったら鍼灸の回数を減らして漢方を併用してみれば?って提案させていただきました。
針灸治療は「巡らせる」ことが得意な物理療法。
今すぐ血行を良くしたい、痛みを緩和したいことが得意です。
もちろん、長期的に続けて慢性病を治療することもできます。
しかし、物質的な要素「気・血・津液・精」などが不足している症状に鍼灸治療は、何かを補うわけではありません。
何かが不足しているならば、口からモノを入れて補わないと間に合わない。
気・血を巡らせる鍼灸、「巡らせるモノ」がそもそも足りなければ、エンジンは空回り。
逆に体調は悪くなってしまいます。
だから、無理に鍼灸だけでお引止めしないで時には漢方薬もおすすめします。
学生さんには、若い世代から更年期世代まで毎日続けやすい漢方薬
「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」第二類医薬品をご紹介しました。
頭痛、肩こり、貧血、腰痛、腹痛、めまい、のぼせ、耳鳴り、生理不順、生理痛、冷え性。
これみんな効能効果に書いてあります。
濃縮した液体をお湯で薄めて飲む漢方薬なんて珍しい。
甘くて美味しいし、一日二回飲むだけなので続けやすい。
1カ月¥5千円ちょっとなら学生さんでも続けられるよね。
その学生さんは、漢方薬を柱として鍼灸に通うペースも減りました。
「鍼灸に来ない」っていうのは「調子が良い」ってこと。
大学を卒業するころには、漢方薬だけ購入するようになりました。
もちろん、国家試験に合格され今では病院に勤務。
店頭で少し会話すると、顔色が良く体調もすこぶる良くなったって言うし。
漢方薬って早く飲みはじめると早く効いてくるものです。
今では、うんと体調が良くなったようで飲み忘れることも。
しかもお得な2本入りセットを購入されるので、滅多に顔を合わせることがなくなりました。
たま~にだけど、近況教えてね。
子宮筋腫や子宮内膜症、多嚢胞性卵巣、そして無月経。
ボクのお客様は全て既婚者ではなく、ちょっと難しい症状の独身女性も多く存在します。
今はそれほど困っていないけれど、結婚して赤ちゃんを考えた時に困ることがあります。
だから、放置しないで早くケアした方が良い。
独身時代から積極的にケアするのは正解です。

【この記事を書いた人】
創業明治34年 漢方薬の西山薬局
代表取締役社長 西條信義(梅安先生)
不妊カウンセラー、国際中医専門員、鍼灸師
漢方薬と鍼灸の二刀流でケアしております
趣味はバイクツーリング、焚き火、珈琲