赤ちゃんや子供のアトピー性皮膚炎の場合、アレルギー疾患を起こす原因=アレルゲンは食物が多いといわれています。
食物アレルギーの原因となる食べ物は人それぞれ違いますが、中でも多いとされているのが卵・牛乳・大豆の3つです。
この『卵・牛乳・大豆』の3つを3大アレルゲンと言います。
お子さんにアトピー性皮膚炎や食物アレルギーがあって病院で検査をしたあと、医師から「卵や卵が入っているものは避けてくださいね」と言われる場合があります。
そういわれても、いざ実行!となると、何に卵が入っているのか意外とわからない場合も多いですよね。
まず、除去しなくてはいけない食物が、どんなものに使われているのかをしっかりと頭にいれます。
「どんな食材を使って、その料理を作るのか」をイメージすると分かりやすいと思います。
卵アレルギーの場合
卵は「こんなものにまで卵が入っているの!?」と思うほどいろいろな料理や調味料に使われてれています。
鶏卵やうずらの卵はもちろんですが、たらこ、子持ちししゃも、いくら、ワカサギ、数の子などの魚の卵にも注意が必要です。
また、ハムやウインナー、ちくわやかまぼこなどの練り製品、ラーメンや焼きそば、食パンや菓子パンにも卵は使われています。
また、市販の餃子やシュウマイにも入っています。
市販の洋菓子(ケーキ類、カステラ、プリン、アイスクリーム、クッキーなど)には、必ずと言っても良いくらい卵が使われています。
ですから、成分表示は必ずチェックしてくださいね。
和菓子なら大丈夫と思っていても、羽二重餅には卵白が入っているものもあるのでご注意くださいね。
また、市販のから揚げ粉や天ぷら粉にも卵が入っているものが多いです。
マヨネーズは卵からつくられていますし、ドレッシングにも卵が入っているものもあります。
牛乳アレルギーの場合
粉ミルクは赤ちゃんにとって大切なものです。
赤ちゃんで牛乳アレルギーがある場合は、必ず医師と相談しながら、アレルギー用のミルクを使います。
アレルギー用のミルクは何種類かあるので、これも医師と相談してくださいね。
バターやチーズ、マーガリン(植物性でも)、ショートニングには牛乳が入っています。
カレーのルゥ、から揚げ粉、シャーベット、ハムやウインナー、チョコレートなどには乳成分は入っていることが多いです。
洋菓子、菓子パン、食パンにも牛乳は使われています。
また、和菓子なら大丈夫と思っていても、乳成分が入っているお団子なんかもありますので要注意です。
たまにですが、インスタントのみそ汁にも乳成分が入っていることもあります。
大豆アレルギーの場合
豆腐や納豆、おからや油揚げなどは解りやすいので心配ありませんが、一番注意したいのは油です。
市販のサラダ油、ごま油、天ぷら油、ショートニングには大豆油が入っています。
また、インスタントラーメンやカレーのルゥ、ツナ缶などのオイル漬け缶詰、市販の天ぷらやから揚げなどの揚げ物、ポテトチップス、コーンフレーク、かりんとうなど油で加工してある食品は、大豆油を使っていることが多いようです。
しょうゆ、みそ、ソースなどの調味料にも大豆は使われています。
また、小豆(小豆を使ったお菓子も)やナッツ類、そら豆、えんどうまめにも注意が必要です。
まずは、成分表示を確かめる習慣をつけるのが一番です。
とくに調味料やダシ、ルゥには気を付けてくださいね。
○○アレルギーとひとくちに言っても、症状の出方はいろいろですし、年齢とともに症状を変わってきます。
毎日、食べたもの・皮膚の症状を記録した食物日記をつけておくと役に立ちますよ。
また、食物除去は必ずお医者さんの指導の下で行うようにしましょう。
ご家族の判断でむやみに食品を除去することは絶対にやめましょう。
漢方の場合は、胃腸の働きを高めてアレルゲンに反応しない体をつくるという体質改善を行います。
でも、漢方の場合でも食物アレルギーの方は『アレルゲンとなる食物を食べない』ということが基本になります。
胃腸働きがよくなり、食物をしっかりと消化・分解できるようになったら少しづつ食べてみるという方法にさせていただいています。
食物アレルギーにお悩みの方は、西山薬局にご相談ください。
【この記事を書いた人】
創業明治34年 漢方薬の西山薬局
四代目 薬剤師 西條ゆみこ
漢方薬局に生まれ幼少期から生薬に囲まれて過ごす
大学生と中学生2児の母親
更年期障害真っ只中で漢方処方を日々研究中