西山薬局不妊カウンセラーの西條です。
本日は、今さら誰にも聞けない「妊娠のしくみ」についてブログに書きます。
【1】卵胞成熟・子宮内膜形成
前の周期に妊娠が成立しないと、女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)が高温期中期をピークとして次第に減少。
やがて子宮内膜が剥がれ落ちて生理が起きます。
また次の排卵に向け卵胞成熟と同時にエストロゲンが分泌され新たに子宮内膜を形成し始めます。
卵胞はD8(月経周期8日目)で直径約8mm、1日2mmずつ成長しD14で直径約20mmに。
【2】排卵
卵胞の成長と同時にエストロゲン(E2)を分泌。
エストロゲンの血中濃度が200~300pg/ml以上で2~3日間持続すると脳下垂体からLH(黄体刺激ホルモン)が放出されて排卵が成立します。
LHは尿中にも出るので排卵検査薬をLHチェッカーといいますよね。
【3】卵管采が卵子をキャッチ
卵管の末端はイソギンチャクの触手のような形、表面には細かい繊毛があり積極的に動いて卵子をキャッチ。
卵管の中へ導きます。
【4】充分なオリモノが分泌される
排卵期限定のオリモノは子宮頸管粘液といい弱アルカリ性です。
弱アルカリ性の精子との親和性により子宮頸部から先に泳ぐことができます。
排卵期前後のデリケートゾーンは酸性なのでその頃に射精しても精子は膣内で死滅。
子宮頸部から先に精子が泳ぎやすくする役目があり、自然妊娠に必要なのです。
排卵期に伸びるオリモノが3日以上続きますか?
【5】精子が卵管膨大部まで遡上
射精後は膣~子宮頸部~子宮~卵管~受精の場「卵管膨大部」へ。
スピードは毎分3mm、30分から1時間かけて卵管に達し、卵子を探し出します。
子宮頚部から受精の場である卵管膨大部まで人間の距離に例えると約300km。
高速道路の新潟西IC~関越道練馬料金所までの距離とだいたい一緒です。
超高速で泳ぎきった後に「受精」が待ってます。精子が相当元気でなければなりませんね。
【6】卵管は通っている
卵管は精子の通り道で、卵子と受精卵の通り道。
一本道が詰まっていたら、妊娠は成立しませんよね。
先天的原因、性病感染、過去の手術(開腹)など何らかの原因で卵管の「詰まり」があるか否かを調べる検査を「子宮卵管造影検査」といいます。
妊活を始めたら最初に検査を!
【7】黄体の形成
卵子を包んでいる卵胞は排卵後にもう一仕事あります。
黄色くなって(黄体に変化して)黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌。
排卵期までに厚くなった子宮内膜を更に柔らかくして受精卵を着床しやすくします。
体温を高くし高温期をつくり、流産しないように妊娠を支えているのは黄体ホルモンの働きです。
【8】受精
卵子と精子は卵管膨大部でご対面。
群れをなした精子の大群が卵子をみつけると、数百もの精子の先端が破裂し、酵素を放出。
ちょうど酵素が卵子の膜を破壊して通り道ができたところで、幸運な一個の精子が卵子の中へ。
一匹の精子が入ると卵子は受精卵となり、他の精子は受付終了。
受精とは、精子のもつ遺伝子と卵子のもつ遺伝子が合体して、全く新しい細胞をつくることを指します。
【9】受精卵の分割、胚の形成
受精卵は、受精後ただちに分裂を始めます。
卵割(受精卵が分裂すること)を始めた受精卵は卵管の蠕動(ぜんどう)と線毛(せんもう)の動きによって子宮へ運搬。
緊張感が続いていたり、冷えで血行が悪かったり、生活のリズムが悪かったりすると卵管の動きが悪く、上手に運ぶことができません。
【10】ハッチング、着床
受精卵は幾度も卵割を繰り返し、ちょうど16個の細胞からなる桑の実のような形をしています。
そのため、この頃の受精卵を桑実胚(そうじつはい)とも呼び、最終的に胚盤胞になります。
子宮にたどり着いた受精卵(胚盤胞)は、しばらく子宮の中を漂い、栄養を補給しながら子宮内膜のベッドが整うのを待ちます。
そして、ベッドの準備が整うと受精卵が鳥の卵のように孵化(ふか)してベッドの隙間に潜り込み、着床成立。
可愛い赤ちゃんをアナタに。
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【この記事を書いた人】
創業明治34年 漢方薬の西山薬局
代表取締役社長 西條信義(梅安先生)
不妊カウンセラー、国際中医専門員、鍼灸師
漢方薬と鍼灸の二刀流でケアしております
趣味はバイクツーリング、焚き火、珈琲