■小児の生理的特徴「臓腑幼弱、形気未熟」
こどもは単に大人のミニチュア・縮小版ではありません。臓腑がもろくて弱く、皮膚も軟弱。骨格・筋肉・神経・内臓・内分泌系・感覚器系など全てにおいて未成熟であり成長段階なのです。消化器系も、もちろん未熟ですから食事を節制できず代謝を低下させる冷たいものや甘いものを摂りすぎれば嘔吐や下痢を起こしやすいことになります。
■小児の病理的特徴「発病容易、伝変迅速」
こどもは病気に対する抵抗力が弱く、外部環境の変化に対応ができずに罹患しやすく、すぐに病状が進んでしまいます。例えば、風邪をひいたときは寒気を訴えていたと思えば、いつの間にか発熱してのどが痛いと訴えるなんてこともあります。また、高熱やひきつけを起こしやすいことも特徴のひとつです。大人はめったに熱を出しませんが、こどもはすぐに熱を出します。それも高熱が出ることが多いものです。これは間脳にある体温調節中枢が未成熟なことや、ウイルスや細菌に対する抵抗力が未熟なため、どうしても熱が出やすいといえます。
■「小児はり」中国伝統のホリスティック養生法
小児はりは一般成人の治療時に使う針(毫針)を身体に刺入する治療ではありません。
軽度の皮膚刺激を主とした治療法で、接触針とも呼ばれます。新潟ではあまり馴染みがありませんが、関西〜九州では古くから乳幼児や小児に対して行われています。中国ではさらに推拿(中国の指圧・マッサージ)を合わせて治療に用います。疳の虫、夜泣き、眠りが浅い、夜尿、イライラ、食欲不振、便秘、下痢、かみつき、爪をかむ、髪の毛を引っ張る、訳もなく大声を出す、乾燥肌、皮膚掻痒感、喘息など。眉間やこめかみに血管が浮き出たり、うっすら青みがかるのは、お子様のイライラやストレスのサインです。 |
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■日頃からの養生と小児はりで免疫力を高める
中医学(針灸・漢方薬)の対応範囲は治療方法のみではなく「生活の仕方」までを含むものです。ご家庭で実際に行って初めてその効果をあげることができるのです。なぜならご本人の「自然治癒力」を高め、病気からの回復を促す身体づくり、病気にならない身体づくりに重点が置かれているためなのです。規則正しい起床と就寝。バランスのとれた食事。適度な運動とストレス発散。これらも重要な養生のひとつです。 ■基本は1日2回。少なくとも半年続けましょう。
毎日治療院に通うのは時間的にも予算的にも大変。でも、お母さんが「はり」をするのであれば、ご家庭でも出来ますね。台所にある材料で小児針を作ってみましょう!
| @爪楊枝を直径1センチに輪ゴムで束ねます。 |
| A先端をテーブルなどの上で合わせます。 |
| B完成。※垢やホコリで汚れますので週に一度は取り替えましょう |
☆毎日刺激したいツボ☆
次のツボを毎日刺激しましょう。目安は肌がうっすら赤くなる程度。
500円玉大で時計周りに軽くたたく程度で結構です。
| @身柱 |
しんちゅう(別名チリケ、知利気、知利介、塵気、散気) |
| ツボ(穴)のとりかた |
背中の肩甲骨の間で一番狭いところ。 |
| 主治 |
喘息、自律神経失調症、精神疾患など(小児病の特効穴)。 |
| A命門 |
めいもん |
| ツボ(穴)のとりかた |
左右の肋骨の下端を結んだ中心。 |
| 主治 |
下痢、便秘、夜尿など小児腹部以下の疾患に。 |
☆小児推拿(すいな)でさらにパワーアップ☆
| B背部の推拿 |
捏脊法(ねっせきほう) |
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軽く拳を握り人差し指を半分曲げ、親指は人差し指の第二関節にのせます。人差し指で背骨の両側の筋肉を押しながら左右の親指で交互に皮膚をつまむように腰から首のつけねまで上がっていきます。 |
| 主治 |
臓腑の強化、免疫力の向上など。 |
| 攅竹の推拿 |
推法(すいほう) |
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眉の間から髪の生え際に向かって親指でこすります。 |
| 主治 |
寝付けない、眠りが浅い、風邪の初期など。 |
※次の場合、小児はりは禁忌です。かかりつけの医療機関へ急ぎましょう。
●38℃以上の発熱、インフルエンザなどの感染症、
●急性腹症、急性脳脊髄疾患、骨折、脱水症状など緊急の場合。
こどもの平熱は高めで37.5℃位までは平熱とも言われますが個人差もあります。普段から体温を計って平熱を知っておくと、発熱時にも慌てることなく対処できるでしょう。
参考文献/「中医臨床大系・小児科学」人民衛生出版社 上海中医学院・上海衛生局 主編
「中医臨床大系・推拿学」人民衛生出版社 安徽医学院付属医院運動医学科 主編
「東洋医学大辞典」講談社 間中善雄 他
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